助成金について
助成金とは、ある一定の基準を満たす会社が、返済の必要がない資金を受給できる制度をいいます。
この助成金には、「中小企業基盤人材確保助成金」「高年齢者等共同就業機会創出助成金」「受給資格者創業支援助成金」「地域創業助成金」など多岐に渡りますが、社会保険労務士がサポートをするのは、主に厚生労働省関係の助成金になります。
厚生労働省が提供する助成金は、雇用の安定、職場環境の改善、従業員の能力向上などの支援を目的として行われています。
助成金と補助金の違い
助成金と同じような言葉で「補助金」と言うものもありますが、両者ではどのような違いがあるのでしょうか。実は、言葉は違いますがほとんど同じ意味として扱われることが多く、どちらも返済の必要のない資金の受給制度となっています。
ほとんど同じ意味である助成金と補助金ですが、特徴として大きな違いが1つあります。補助金制度には「予算」が決まっており、そのため「最大何件まで」と上限が設けられていることが挙げられます。
助成金の区分
- 人材の確保
- 高齢者雇用に関して
- 教育関連
- 労働環境整備
- 育児介護関連
※上記区分は概略です。
会社がどの助成金を受けることができるのか、または受けたい助成金のために、どのような課題や条件を満たす必要があるのか、助成金の種類とそれぞれの条件には違いがあるため専門家でない限り分からないことの方が多いでしょう。
キャリアアップ助成金とは
厚生労働省が行っている助成金のうち、主な制度の中にキャリアアップ助成金があります。
企業の経営を助け、雇用の維持・促進をすることを目的として厚生労働省が行っている制度です。この制度は日本国内における正社員以外の、非正規者労働の減少を目的として、厚生労働省が特に力を入れています。
具体的には、非正規雇用者を雇用して正社員として向かい入れる制度を会社が用意し、その実現に至った会社に対して受給資格が与えられる様になっています。
キャリアアップ助成金7つのコース
- 正社員化コース
- 賃金規定等改定コース
- 健康診断制度コース
- 賃金規定等共通化コース
- 諸手当制度共通化コース
- 選択的適応拡大導入時処遇改善コース
- 短時間労働者労働時間延長コース
この他にも、雇用関係助成金共通の要件などいくつかの受給要件がありますので、詳しくは厚生労働省へ問い合わせるか、プロである社会保険労務士への相談をお勧めします。
助成金支給までの流れ
助成金支給までの流れ
厚生労働省関係の助成金は、受給要件として労働関係法令を守れているかどうかが非常に重要になってきます。よって、労働保険に加入していなかったり、保険料を支払っていない場合においては申請することができません。そういった複雑な条件などを知ることができたり、社会保険労務士へ相談することでメリットが得られます。
また、必要書類や記入方法が複雑なため、専門知識がない方が申請を行おうとすると時間がかかったり再提出を求められる可能性が高くなります。大企業で人員のリソースが潤沢である場合はそれでも問題ないかもしれません。しかし、中小企業や零細企業といった限られた人員リソースの中で膨大な時間を費やすと会社全体に影響を及ぼすことになります。
本業に集中していただくためにも、専門的な知識を必要とする助成金の申請はプロである社会保険労務士へ相談していただくことをお勧めしています。
助成金に対する当事務所の考え方
助成金を無理に受給することを当事務所ではお奨めしていません。中には助成金を受給するために人材を雇いたいというケースも耳にします。当事務所では、「企業のために必要」と思われる選択肢をアドバイスいたします。
助成金申請のご依頼に関しましては、顧問契約を結んでいない企業様もご依頼いただけます。各種業務のアウトソーシングをご希望される企業様は、お電話・お問い合わせ窓口よりご連絡ください。